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『人と向き合う力』で組織を育てる。部署を越えて挑む、面談力アッププロジェクト

2023年、管理職を対象に面談力アッププロジェクト『MUP!(マップ)』がスタートしました。キャリアコンサルタント*やコーチングの資格を持つ3名が、所属部署の枠を越えて立ち上げたこのプロジェクトについて、メンバーに話を聞きました。
*職業選択や能力開発に関する相談・助言を行う国家資格

この記事に登場するスタッフ
中村  祐二朗さん(人材開発部 スペシャリスト/2008年新卒・2022年中途入社)
人材開発部、タキシードコーディネーター、社内報の制作などを経験した後、海外へ渡航するために休職し、1年後に退職。帰国後は私立大学の職員として勤務し、在職中にキャリアコンサルタント資格を取得。2022年、ノバレーゼに復職。『個人のキャリア形成と豊かな人生を支援すること』をテーマに、現在は中途採用の責任者のほか、人材紹介事業にも携わる。
この記事に登場するスタッフ
桑田 遥子さん(総務人事部 スペシャリスト/2019年中途入社)
前職の人材サービス企業で、働き方やキャリアアップを支援するなかで、『働くことを楽しむ人をもっと増やしたい』という想いを抱き、ノバレーゼに入社。教育研修部で新人研修から管理職研修まで幅広く担当。
その後、総務人事部へ異動し、スタッフ一人ひとりの成長に寄り添う仕組みづくりに取り組む。2021年にキャリアコンサルタント資格を取得。

プロジェクト発足のきっかけ

どのようなきっかけでプロジェクトが発足したのですか?

中村さん:「役職者が『話を聴く力』を磨けば、スタッフがより力を発揮できる環境づくりにつながるのではないか」という話題が経営層であがったことがきっかけでした。

桑田さん:人事部門長が経営層に『社内に資格を持つメンバーがいる』と提案してくださり、キャリアコンサルタント資格を保有する私と中村さん、コーチング資格(米国CTI認定CPCC)を保有する前田さん(現在育児休業中)の3名に声をかけてもらいました。

プロジェクトメンバーに選ばれたときの想いを教えてください。

中村さん:資格を活かして、会社の成長に貢献できることがとてもうれしく、プロジェクトの発足にワクワクしました。一度ノバレーゼを離れているからこそ、戻ってきたからには何か恩返しがしたいと思っていたので、まさに願っていた機会でした。

桑田さん:私も同じです。他社では『キャリア相談室』のような取り組みをしている事例を見ていたので、ノバレーゼでも何かできないかと思っていました。

体験から学ぶ―MUP!が育てる『聴く力』

MUP!はどのようなカリキュラムで構成していますか。

桑田さん:現在は2回の講義と、私たち有資格者との『面談体験』を組み合わせた構成です。管理職への着任時にこの研修を必ず受講します。

実際に『聴かれる』体験をするのですね。

桑田さん:私たちも資格取得時に『聴かれる』体験から多くのことを感じました。ふと発した言葉から自分の胸の内に気付いたり、聴き手の姿勢次第で年齢や立場に関係なく、話したいと感じる相手がいることを実感したりしました。

中村さん:頭の中にあることを言葉にすることで自然と思考が整理されたり、別の視点から状況を俯瞰できたりしますね。

自身が『聴かれる』体験をすることで、管理職としての面談の引き出しが増えそうですね。

中村さん:さまざまな面談のスタイルがあって良いと思いますが、聞いてもらうことで考えが整理できる人もいます。そういう時に上司が『聴く』ことについて知識があり、実践できれば、スタッフが自ら前を向き、より力を発揮できると感じています。

一人ひとりが力を発揮できる未来へ

MUP!を通じて、今後どんな未来を描いていきたいですか?

中村さん: スタッフ一人ひとりが前向きに、自分らしく力を発揮できる環境を今以上につくっていきたいです。面談は、ただ話を聞く時間ではなく、『その人が前に進む力を取り戻す』きっかけ。自分の強みや想いを再確認できれば、前向きな空気が生まれ、挑戦する人が増えていくはずです。

日々働くなかで、悩んだり迷ったりする瞬間は誰にでもありますよね。

桑田さん:そうなんです。話すことで整理され、また一歩前に進める。そんな経験をより多くの人にしてもらえる環境をつくりたいです。

中村さん:何歳になっても悩みや向き合うべき課題ってあると思っています。例えば、20代ではキャリアの方向性だったり、30~40代ではマネジメントや仕事と家庭との両立に…と、抱えるテーマが変わっていく。だからこそ、年齢や立場を問わず寄り添える仕組みを広げたいですね。

取材・制作:渡邉 静香(教育研修部)